肝機能検査よりみた子宮頚癌患者の血液生化学的動態
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
13項目の血液生化学的肝機能検査を子宮頚癌患者に施行し, 治療前, 治療後, および肝転移時の成績を検討して次の結果を得た. (1) 治療前肝機能は大概正常範囲の変動を示し, 癌診断上の価値は高くないが, AIG, 黄疸指数, 膠質反応, AIP, LDHなどは癌進展により有意の変動を示した. (2) 原発巣の組織型ないし分化度が宿主の血液生化学的変化と関連する可能性が示唆された. (3) この関連性は肝転移例における酵素変動において特に明らかである成績を得た. (4) 治療後早期より5年後にわたり各検査各療法別に変動経過を分析し, 変動機序を論じた. (5) 肝転移時, 各検査の変動を総合的に考察すれば肝転移の診断のみならず予後の判定をもなし得る可能性を認めた. (6) 子宮頚癌診療上, 総蛋白, A/G, 黄疸指数, BSP試験, 総コレステロール, AIP, GOT, およびLDHなどが肝機能, 担癌状態, および肝転移診断の共通検査として有用と考えられる.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1970-02-01
著者
関連論文
- 子宮癌登録委員会(平成元年度専門委員会報告)
- P-47 家族性卵巣癌におけるBRCA2遺伝子の解析
- 119 BRCA1にmutationを有する家族性卵巣癌患者の臨床的検討
- 159 家族性上皮性卵巣癌家系におけるBRCA1遺伝子異常の検索
- 婦人科腫瘍委員会報告 : 新FIGO進行期分類に基づく外陰癌と卵管癌の臨床事項の調査等に関する小委員会(平成7年度〜平成8年度)報告
- 婦人科腫瘍委員会(平成8年度専門委員会報告)
- 性犯罪における医療のあり方(その他VII, 第57回日本産科婦人科学会学術講演会)
- 58 III・IV期進行卵巣癌における長期予後とp53, bcl-2遺伝子産物の発現について
- 67 III・IV期上皮性卵巣癌の遠隔治療成績と長期生存例の特徴
- 268 子宮体癌再発症例の検討
- 25 子宮頸部異形成におけるヒトパピローマウイルス16型及び18型の検出とその推移
- 31. PCR法を用いた子宮頸部正常組織ならびに異形成組織におけるヒトパピローマウイルス16型及び18型の検出(子宮頸部VII)(一般講演・口演)(第33回日本臨床細胞学会総会)
- 40 子宮頸癌骨盤内臓全摘例における予後の検討
- 婦人科腫瘍委員会(平成7年度専門委員会報告)
- 腹膜播種を伴って再発・再燃を繰り返した静脈血管内筋腫の1例(子宮筋腫II, 第57回日本産科婦人科学会学術講演会)
- 産婦人科医の乳腺外来の役割(第117群 その他2)
- 産婦人科乳腺外来における乳癌検診により診断された乳癌症例中,ホルモン補充療法(HRT)施行中であった5例(第117群 その他2)
- 47 家族性上皮性卵巣癌家系におけるリンケージ解析
- 婦人科腫瘍委員会(平成6年度専門委員会報告)
- 婦人科腫蕩委員会 : 本邦における外陰癌の臨床統計調査報告
- P-238 上皮性卵巣がんにおける第9番染色体長腕上のヘテロ接合性消失(LOH)の検討
- 婦人科腫瘍委員会 (平成5年度専門委員会報告)
- 卵巣癌における第17染色体上のがん抑制遺伝子の欠失
- 1 産婦人科疾患におけるヒトパピローマウイルス16型E7蛋白に対する抗体保有率について
- 肝機能検査よりみた子宮頚癌患者の血液生化学的動態
- 子宮頚癌IVa期の診断, 治療法と予後(今月の研修テーマ)
- 40. 子宮頸部小細胞癌の1例 : 免疫染色による細胞像の検討(子宮頸部IX)(一般講演・口演)(第33回日本臨床細胞学会総会)
- 523 術中Echoによる子宮体癌の頸部進展, 筋層浸潤の検索
- 129.子宮頚癌リンパ節転移症例の予後に関する検討 : 第22群 悪性腫瘍 II (127〜131)
- 5.尿路変向を行った子宮頚癌症例の予後 : 第1群 悪性腫瘍の診断I(1〜5)
- 3.子宮体癌細胞診知見補遺(子宮内膜細胞診, ディスカッサント, ラウンドテーブルディスカッション(I), 第23回日本臨床細胞学会総会)
- 6. 子宮頚癌進行例の検討 : 第2群 悪性腫瘍・治療II
- 子宮内膜癌の臨床進行期別にみた治療方針のたてかた (今日の子宮内膜癌の診断と治療)
- 子宮頚癌 (第18回日本癌治療学会総会) -- (癌の治療成績とそれを左右する因子-2-)
- 203.子宮頚癌における放射線障害の検討 : 第54群子宮頚癌・治療III
- 産婦人科領域における宿主腫瘍関係の免疫病理学的研究
- 43. 子宮頸癌の発生部位に関する研究 : 扁平・円柱上皮境界の新しい定義の提唱
- 14. 子宮頸癌遠隔照射に関する2,3の考察
- 14.子宮頸癌遠隔照射に関する2,3の考察