新生児食道内圧呼吸曲線に関する研究 : 第1報 記録方法の検討
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概要
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新生児疾患には呼吸異常を呈するものが多くそのためApgar指数, Silverman呼吸評価, Millerの呼吸数曲線など各種呼吸評価方法が発表されている. しかしこれらは主観が入ったり, 又は或る瞬間のみの状態を示すものであるため一定時間連続して呼吸曲線を記録する方法におよばない. 呼吸曲線記録法にはbody pletysmograph法, マスク法, サーミスタ法などがあるが, 私は新生児に負荷を加えずしかも自然な状態で長時間呼吸曲線を記録する方法として食道内圧の変動を電気的に記録する方法について検討した. この新生児食道内圧呼吸曲線はその陰圧度や曲線の形により診断に応用せんとした報告はないので, これらを確実に記録する方法を考えた. 測定器械は, 新生児の極く弱い食道内圧にも充分反応するように未熟児強制栄養用のポリビニールカテーテルのさきにうすいゴムの小バルーンをつけ, それを電気血圧計に連結し増巾器をとおしてインク書きオシログラフで記録可能なようにした. バルーン内の空気量によるバルーン外圧と内圧の相関々係について検討したが, 空気をとくに注入しない方がより密接な相関々係を認めた. カテーテルの挿入距離は鼻孔より15〜16cmが安定した曲線を得た. 以上の食道内圧呼吸曲線による新生児中枢不全, 肺不全およびその他の主要新生児疾患の診断への応用については次報に述べる.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1965-11-01
著者
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