絨毛性腫瘍患者の尿中 HCG 排泄パターン
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概要
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絨毛性腫瘍患者の診断と予後判定のために, HCG定量は重要である. 著者は「HCG定量法に関する基礎的検討」(日産婦誌掲載予定) でHCGの簡易測定法を検討したが, これにより, まず正常妊娠および奇胎例の血中, 尿中HCGの日内変動を測定した. 血中HCG値の変動は少ないが, 尿中値はかなりの日内変動が認められるため, 24時間尿中値をもつて絨毛性腫瘍患者の follow up に用いた. 奇胎は, 子宮内容娩出後, HCGは著明に低下し, 12例中, 全例が5週後に1000IU/l以下を示し, 8週では, 11例が100IU/l以下を示した. しかし, 5週で1000IU/l以上のものは5例中全例破奇で, 8週でも100IU/l以上を示し, 加療により漸次減少した. 8週以後も下降傾向なく, 上昇せるものは4例全て絨腫であつた. このことより, 奇胎型 (I型), 破奇型 (II型) 絨腫型 (III型) とHCG分泌パターンを分類し, 診断と治療方針, 予後判定は応用出来るようにした.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1973-08-01
著者
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