Streptozotocin投与糖尿病ラットの妊娠および産褥時における母仔膵Langerhans島の免疫組織化学的検討

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概要糖尿病において母仔の膠内分泌系に与える妊娠の影響を明らかにする目的で、膵Langerhans島(ラ島)の免疫組織化学的研究を行つた。対象は成熟SD系雌ラットで、経静脈的にStreptozotocm(STZ)を投与し糖尿病状態とした糖尿病群(DM群)およひSTZを投与しない正常群を作製し、各群の非妊時、妊娠20日目、産祷14日目における母獣ならひに胎仔膵ラ島のインスリン、クロカゴン、ソマトスタチン分泌能をSternberger et aIのPAP染色法を用い検討した。染色はすべて連続切片にて行い、無作為に抽出されたラ島を対象に、島内総細胞教、島内各ホルモン陽性細胎教を数え、個当りの平均≡麹E教、および各ホロモン陽性率を算出した。また、各ラ島を投影法にて紙上に一定倍率で投写後この紙重量を測定し、ラ島1個当りの平均紙重量を平均⊥沒B 成績母獣平均ラ島面積は、正常群、DM群とも妊娠および産梅で増加した。母獣平均≡麹A正常群、DM群とも妊娠で増加し、産祷で減少した。DM群胎仔の平均⊥謔E教は、正常群に比し若干増加した。島内インスリン陽性率は、正常群に比しDM群母獣に低率だが、両群とも妊娠で増加した。産祷時、正常群母獣のインスリン陽性率は妊娠時に比し著変はないが、DM群では、非妊、妊娠時に比し増加した。胎仔のそれは、正常群に高率であつた。島内グルカゴン陽性率は、非妊、妊軋産祷時とも正常群に比しDM群母獣に高率であつた。胎仔では、DM群に若干高率であつた。島内ソマトスタチン陽性率は、非妊、妊娠、産祷時とも、正常群に比しDM群母獣に高率であつた。胎仔では、DM群に若干高率であつた。以上より、妊娠時における母獣豚内分泌能は、正常群において充進しており、またDM群においても、その病像の程度によつては、充分予備能を有し、妊娠継続、胎仔発育に適応し得ると推定された。
社団法人日本産科婦人科学会の論文
1986-11-01

Streptozotocin投与糖尿病ラットの妊娠および産褥時における母仔膵Langerhans島の免疫組織化学的検討

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