コルポ異常所見細分類による質的診断に関する研究

概要

論文の詳細を見る
コルポスコープ(以下コルポと略)による異常所見の細分類を行い,その組織像とを対比し,以下の成績を得た。1)コルポ異常所見は病変の進行に伴い多彩化し,単独出現は扁平上皮化生,異型上皮,上皮内癌に,二者合併は上皮内癌,微小浸潤癌に,三者合併は微小浸潤癌,浸潤癌に,異型血管は浸潤癌に高頻度であった.2)異常所見環状の広がりは1/4以内が扁平上皮化生,異型上皮に,1/4〜2/4が異型上皮,上皮内癌に,2/4〜3/4が上皮内癌,微小浸潤癌に,3/4以上が微小浸潤癌,浸潤癌に高頻度であった.3)白色上皮は扁平上皮化生,異型上皮では表面平滑,濁白性軽〜中等度,隆起陰性〜軽度,上皮内癌以上では表面粗造,濁白性中〜高度,隆起高度が特徴所見であった.4)赤点斑は扁平上皮化生,異型上皮では点状型,濁自性及び隆起共に軽度,上皮内癌では巣状型又は点状型,濁白性中〜高度,隆起軽度,微小浸潤癌では巣状型又は異型血管移行型,濁白性高度,隆起高度が特徴所見であった.5)モザイクは扁平上皮化生,軽度異型上皮では完全型,濁白性軽度,隆起陰性,中〜高度異型上皮では不完全型,濁白性軽〜中等度,隆起陰性〜軽度,高度異型上皮,上皮内癌では完全型,濁白性中〜高度,隆起軽度,微小浸潤癌では不完全型又は,異型血管移行型,濁白性,隆起共に高度が特徴所見であった6)異型腺口は異型上皮では均一又は不均一で大型,濁白性軽〜中等度,隆起陰性〜軽度,上皮内癌では均一で大型又は集積型,濁白性中〜高度,隆起軽度,微小浸潤癌では集積型,濁白性高度,隆起軽〜高度が特徴所見であった.
社団法人日本産科婦人科学会の論文
1984-02-01

コルポ異常所見細分類による質的診断に関する研究

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク