第一原理からの蛋白質立体構造予測へ向けて
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概要
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蛋白質の立体構造をそのアミノ酸配列の情報のみから予測することを第一原理からの構造予測という. これは, 配列情報から得られる蛋白質のエネルギー関数の最小値に対応する立体構造を探す問題であるが, 一般に不可能と信じられている. その根拠は, 蛋白質のとり得る構造の数が天文学的に大きいことによる. それでは, なぜ, 自然の蛋白質は決った構造にミリ秒から分のタイムスケールで折りたたまれるのか, という疑問が所謂Levinthal(レヴィンタル)のパラドックスである. 本解説では, 巡回セールスマン問題における同様の難問が, 物理学の分野で発明された新しいシミュレーション法を使うことによって解決できることを示し, Levinthalのパラドックスを再考する.
- 社団法人日本物理学会の論文
- 1996-04-05
著者
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