トレーニングラットならびにisoproterenol連続投与ラットの副睾丸脂肪組織における脂肪動員反応の比較

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ラットのWATに及ぼす身体トレーニングの影響を外因性のcatecholamineを連続投与することによって再現できるのか否かを検討した。1.トレーニングは週に5日の頻度で8週間のトレッドミル走行をWistar系雄性ラットに施した。トレーニングにより体重増加が減少し,1日の平均飼料摂取最もC群に比較し減少した。また,トレーニングによりWATの重量は著明に減少し心臓や顎下腺では肥大が惹起された。WATの重量はPW群においてもC群に比較し少なかった。しかし,体重100g当たりではC群と差がなかった。2.Isoproterenolの投与は体重100g当たり2.5mgのisoproterenolを連続6日間,背部皮下注射した。Isoproterenol処置により体重の減少やWAT重量の著明な減少,さらに心臓および顎下腺の著明な肥大が惹起された。3.TR群のWAT切片においてadrenalineによって著明な脂肪分解反応がみられ,noradrenalineやCaffieineにおいても増加の傾向がみられた。しかし,ACTHに対する脂肪分解反応は著明に低下した。4.IPR群のWAT切片においてはいずれの薬物に対する脂肪分解反応も著明に亢進された。5.以上の結果より,各種の組織重量の変化はTR群およびIPR癖ともに同様の傾向がみられたが,ACTHに対する脂肪分解反応が両群間に差異がみられ,ラットのWATにおよぼす身体トレーニングの影響をisoproterenolの連続投与では完全に再現できなかったことが示された、これらのことから,身体トレーニングに対するWATの反応は単にcatecholamineのβ-adrenalin受容体刺激だけでなく種々のホルモン因子による修飾を受けていることが推察される。
日本体力医学会の論文
1984-02-01

トレーニングラットならびにisoproterenol連続投与ラットの副睾丸脂肪組織における脂肪動員反応の比較

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