視聴覚刺激に対する運動能力の研究 : 第2篇 点光に対する規定運動能力
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
全身運動の時間測定を目的とした新しい装置を利用して,標準体位をもつ健康な小・中・高等学校生徒を対象とし,点光刺激に対して規定の運動をなさした結果,下記の成績を得た.(1) 男子の総合時間は小学1年生が最も大きく174.1(単位1 / 100秒,以下省略),2年生がこれに次ぐ,3年生に激減し以降小学6年生までほぼ恒定的で,中学生に至ってさらに減少して高校3年生81.4に及んだ.(2) 男子の身体反応時間の学年別推移も総合時間と同様で,小学1年生124.1,高校3年生であった.(3) 男子の運動時間は小・中学生を通じて大差なく44.7〜52.1であり,高校生に至って25.1に減少している.(4) 女子の総合時間も小学1年生が最も大きく189.5,小学2年生がこれに次ぎ,学年進行中とともに漸減して6年生では125.5,6年生より中学1年生に向かって短縮し以後中学・高校ではほぼ恒常的で,高校3年生では94.9を示した.(5) 女子の身体反応時間は総合時間とほぼ平行の様相を示し,小学1年生139.3,高校3年生64.7であった.(6) 女子の運動時間は小学1年生以後中学2年生までほぼ大差なく44.7〜53.5であったが,中学3年生では特に延伸して57.5を示し,高校生では漸減して3年生で29.5であった.(7) 男女の成績を比較するに,総合時間,身体反応時間は各学年を通じて女子は男子よりも長大であったが,運動時間は中学3年生を除くのほか男女差を認めなかった.
- 日本体力医学会の論文
- 1960-08-01
著者
関連論文
- 視聴覚刺激に対する運動能力の研究 : 第5篇 警音に対する自由運動能力
- 視聴覚刺激に対する運動能力の研究 : 第4篇 警音に対する規定運動能力
- 視聴覚刺激に対する運動能力の研究 : 第3篇 点光に対する自由運動能力
- 視聴覚刺激に対する運動能力の研究 : 第2篇 点光に対する規定運動能力
- 視聴覚刺激に対する運動能力の研究 : 第1篇 身体運動に関する時間の一新測定装置