学級雰囲気に及ぼす教師の影響力
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
小学校高学年の児童に, 1学期と学年末の2回, 「教師認知」と「学級雰囲気」についての調査を実施し, 教師が学級集団や学級雰囲気に如何に効果的に影響を及ぼすかということを検討した。因子分析の結果, 「教師認知」因子として, 「受容・親近」, 「自信・客観」, 「怖さ」, 「罰」, 「たくましさ」が, 「学級雰囲気」因子として, 「認め合い」, 「規律」, 「意欲」, 「楽しさ」, 「反抗」が抽出され, 重回帰分析の結果, 学級雰囲気と強い関連性をもっているのは, 教師認知因子「受容・親近」, 「自信・客観」の2つであることが示唆された。「受容・親近」は主に「意欲」・「楽しさ」の2つの雰囲気に影響を与えており, 早期よりその効果が顕在化していた。それに対し, 「自信・客観」は1学期にはどの雰囲気とも関連が認められなかったが, 学年末の学級雰囲気「認め合い」に正の, 「反抗」に負の大きな影響力をもつことが示された。
- 日本教育心理学会の論文
- 2004-12-30
著者
関連論文
- 発達障害のある子どもの対人関係支援法の探求(3) : 自閉症と模倣(自主シンポジウム53,日本特殊教育学会第47回大会シンポジウム報告)
- 発達障害のある子どもの対人関係支援法の探求(1) : 自閉症の「情動」に関する研究の最前線(自主シンポジウム9,日本特殊教育学会第45回大会シンポジウム報告)
- 学級雰囲気に及ぼす教師の影響力
- 学級雰囲気の形成に及ぼす教師の影響力
- PF49 学級の雰囲気に及ぼす教師の影響力
- 教師の学級集団経営を支援する : 「教師用RCRT」を用いて
- 注意欠陥/多動性障害児の行動特徴と母親から子どもへの情動表出について : 診断後の半構造化面接による検討
- 不注意を伴う子どもへの認知トレーニング : 徐波睡眠時に持続性棘徐波を示すてんかん(CSWS)児を対象として
- 小学校通常学級担任向け子どもの行動チェックリスト作成の試み : 学校場面における発達障害児の行動特徴に関する定量的分析
- 注意欠陥多動性障害児の母親における育児ストレスと抑うつとの関連
- 注意欠陥/多動性障害児の行動特徴と母親の養育態度間の関連性
- 大学院における特別支援教育コーディネーター養成 : その現在と将来(準備委員会企画シンポジウム4,日本特殊教育学会第45回大会シンポジウム報告)
- 教師用の子どもの行動チェックリスト作成に関する調査研究 : 注意欠陥多動性障害と広汎性発達障害に焦点をあてて
- 注意欠陥/多動性障害の衝動性に関する検討
- 注意欠陥多動性障害と行動抑制 : 認知神経心理学的モデル
- 実践報告 援助チームの相互コンサルテーションプロセスにおける保護者の役割
- 徐波睡眠時に持続性棘徐波を示すてんかんの神経心理学
- 特別支援教育コーディネーター全国悉皆調査
- 特別支援教育コーディネーターに関する全国悉皆調査
- 兵庫教育大学大学院における特別支援教育コーディネーター養成
- 「特別支援教育コーディネーター研究」 : 創刊の主旨
- 特別支援教育コーディネーター--その役割・養成・実践事例と展望
- 兵庫教育大学大学院特別支援教育コーディネーターコースと市町教育委員会・学校との協働によるリカレント教育と特別支援教育の展開
- PB067 「学級雰囲気」と児童の「学習・生活面での成長」・「自己開示」との関係(ポスター発表B,研究発表)
- アスペルガー障害事例における「問題」行動の理解と支援(2) : 相手の反応を弁別するための指導
- アスペルガー障害事例における「問題」行動の理解と支援(1) : 感情理解を中心としたアセスメント
- PE51 「授業成立」と児童の認知した「教師像」との関係(社会,ポスター発表E)
- 発達障害のある子どもの対人関係支援法の探求(4) : 広汎性発達障害児への情動認知と情動制御の支援(自主シンポジウム53,日本特殊教育学会第48回大会シンポジウム報告)