脳卒中片麻痺の経頭蓋磁気刺激誘発電位に関する基礎研究
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概要
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脳卒中患者を対象に, 経頭蓋磁気刺激による運動誘発電位を記録し, 波形指標について検討した.橈側手根伸筋と屈筋に同心円型能動電極と皿電極を貼付し, 安静時から最大筋活動量の40%まで計11段階を促通条件とした.脳卒中患者男性28名(平均58.3歳)に対し運動麻痺を脳卒中機能評価法(SIAS)で評価し, 運動誘発電位の潜時, 振幅, 面積, 静止期を4回計測しその平均値を指標とした.促通条件, 麻痺の有無, SIASに応じた各指標の変化について検討した.安静時から促通条件が増すにつれ, 麻痺側・非麻痺側ともに振幅・面積は有意に増加し, 潜時も有意に短縮した.潜時, 面積, 振幅は促通条件により, SIAS3, 4, 5の3群間, また各2群間において有意差が認められ電気生理学的に区別されることが示された.脳卒中不全片麻痺の磁気刺激検査において, 背屈10%および40%筋活動量を促通条件とし, 潜時, 非麻痺側に対する麻痺側の振幅比と面積比を指標とすることが有用であると考えられた.
- 2001-11-18
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