脊髄損傷患者の社会的不利に影響を与える要因 : Craig Handicap Assessment and Reporting Technique (CHART) による予備的検討
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概要
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WHOが推奨するCraig Handicap Assessment and Reporting Technique (CHART)を用いて脊髄損傷患者を評価し,その社会的不利に影響を与える因子を検討した.対象は外来通院中の完全脊髄損傷患者73名(頸損30名,胸腰損43名)で,CHART得点と,ASIA Motor score, FIM運動項目の排尿,排便コントロール,褥瘡の既往との関係を調べた.結果はCHARTの得点はASIA Motor scoreとは相関しなかった(P=0.13)が,排尿,排便が自立しているほど高得点であった(排尿自立群414.1点,非自立群337.9点:p<0.001). 以上より社会的不利は機能障害よりも,能力低下により大きく影響を受けている可能性が示唆された.また,褥瘡の既往は,既往なし群の方がより高得点であった(既往あり群387.4点,既往なし群434.0点:P<0.05).(リハ医学1999;36:599-606)
- 社団法人日本リハビリテーション医学会の論文
- 1999-09-18
著者
-
柴崎 啓一
国立療養所村山病院
-
千野 直一
慶應義塾大学病院リハビリテーション科
-
里宇 明元
埼玉県総合リハセンターリハ科
-
青柳 紀代
西宮協立リハ病院
-
高橋 秀寿
国立療養所村山病院リハビリテーション科
-
原 行弘
日本医科大学千葉北総病院リハビリテーション科
-
千野 直一
慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室
-
柴崎 啓一
国立療養所村山病院 リハビリテーション科
-
原 行弘
国立療養所村山病院
-
高橋 秀寿
慶応義塾大学月が瀬リハビリテーションセンター
-
青柳 紀代
国立療養所村山病院リハビリテーション科
-
高橋 秀寿
国立療養所村山病院
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