計画策定支援型都市情報システムの核としての都市システムモデルの開発に関する研究
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概要
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計画策定過程と情報システムを結びつけようとする試みは、従来から続けられているが、情報システムの役割を、要求に応じた適時の情報提供であるとして、その機能を実現するための情報システム研究が中心であった。その結果、大型データベース先行の電子計算機をイメージさせるシステムが作成されてきたのであって、資料づくりのためのデータ検索マシンとしての効用は果たしたが、計画策定過程そのものを変革するほどの存在とはならなかった。それは使われる場面の考察が不十分であったためであるとして、計画策定過程を協議過程と思考過程に分けて考える視点からそれぞれの過程で活用されるべきサブシステムを検討した研究を受けて、その実現を進めた。思考過程においては、データをどのように解釈し、情報として協議過程へ持っていくかという、データ→情報変換が本質的な作業であり、情報システムもその作業を支援するものでなければならない。都市行政における計画策定を対象とすれば、都市社会システムの因果的構造や挙動の把握が必要であることは言うまでもないが、それをコンピュータ上で体験できるシミュレータを思考過程で使うことは、大きな意義を持つが、その際に備えるべき要件は、まず電卓を触る感覚で身近に存在するという日常性であるが、本研究ではそれを実現した。実務的であるには、日常性ばかりでなく、精度が高いことや制約条件が現行制度に近いものであることなどが求められるが、それらの要件も満たしている。
- 日本社会情報学会の論文
- 1993-08-20
著者
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