ダイコン子葉クロロプラストのクロロフィル分解酵素活性と老化に伴うその変化
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概要
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ダイコン(Raphanus sativus L., '早生四十日')子葉クロロプラストにおけるクロロフィル分解酵素活性の存在と葉の老化に伴う活性変化について調べた.無傷クロロプラストはパーコール密度勾配遠心分離法で分離した.クロロフィラーゼ活性の多くはクロロプラストに存在したが, クロロフィル分解ペルオキシダーゼ活性はほとんど認められなかった.さらに, クロロフィルオキシダーゼについて調べたところ, クロロプラスト内およびそれ以外の細胞部位での存在が認められた.子葉黄化に伴うクロロプラスト中でのクロロフィル分解酵素活性の変化について調べたところ, クロロフィラーゼ活性は増大したが, 酸化酵素, 特にクロロフィル分解ペルオキシダーゼ活性は減少した.以上の結果から, ダイコン子葉においてはクロロフィラーゼが主としてクロロプラスト内でのクロロフィル分解に関与し, 一方, クロロフィル分解ペルオキシダーゼおよびクロロフィルオキシダーゼ, 特にクロロフィル分解ペルオキシダーゼはクロロプラスト外でのクロロフィル分解物の酸化に関与しているものと推察した.
- 園芸学会の論文
- 2001-07-15
著者
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