夜温と給液量が養液栽培したイチジク挿し木苗の生長と着果に及ぼす影響
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概要
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イチジク'桝井ドーフィン'の穂木を1996年12月2日にロックウールに挿し木し, 夜温17℃または23℃で育苗した.夜温17℃で育苗した苗は夜温23℃で育苗した苗よりも新梢長が短く, 光合成速度は高かった.1997年1月16日に夜温11℃又は17℃としたハウス内の非循環閉鎖型養液栽培システムに定植した.定植後, 夜温11℃では新梢の生長が抑制された.また, 育苗中の夜温の違いに関係なく, 第1果は定植から50日後に約5節目に着果した.一方, 夜温17℃のハウスでは, 第1果は夜温17℃で育苗した区の方が低節位に着果したが, 夜温23℃で育苗した区よりも着果が5日遅かった.3月24日に, 新梢の乾物重に育苗中の夜温の違いによる差はなかったが, 根の乾物重は夜温17℃で育苗した区の方が23℃で育苗した区よりも大きかった.また, 同じく17℃のハウスでは, 定植後30日間の給液量を株当たり100ml/日または150ml/日の2区を設定した.定植後30日間の給液量を100ml/日とした区では新梢の生長が抑制されたが, 根の生長および第1果着果節位に差はなかった.
- 園芸学会の論文
- 2001-01-15
著者
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