メロン(Cucumis melo L. )におけるマイクロサテライトマーカーの開発と主要ウリ科作物への適用
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概要
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メロン品種アールス・フェボリット系春系3号のゲノムからマイクロサテライトを単離し,マイクロサテライトマーカーを開発した.ゲノミックライブラリーから(GA/CT)nと(GT/CA)nの単純塩基配(SSRs)を含むクローンの塩基配列を解読し,プライマーを設計した.春系3号のゲノムでPCRした結果,31セットのプライマーが安定したシングルバンドとして増幅された.そのうち28セットは,メロンの変種12系統間で多型が得られた.さらに,開発したマーカーがメロン以外のウリ科植物で利用できるかを評価するため,8種のウリ科作物(キュウリ,スイカ,ニホンカボチャ,セイヨウカボチャ,ペポカボチャ,ユウガオ,トウガン,ニガウリ)と1野生種(カラスウリ)に対し,増幅断片が得られるかを試みた.その結果,13セットで主要なウリ科作物であるキュウリ,スイカ,カボチャのゲノムから,共通に増幅断片が得られた.メロンのマイクロサテライトマーカーが最も適用できた種は,ニガウリ(24マーカー)であり,続いてキュウリ(20マーカー),カボチャ(18マーカー)の順であった.本研究で開発したウリ科の種間で保存性の高いマイクロサテライトマーカーは,ウリ科作物のシンテニーの研究に有用であろう.
- 日本育種学会の論文
- 2003-03-01
著者
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諏訪部 圭太
野菜茶研
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平井 正志
京都府立大農学部
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平井 正志
野菜茶業研究所
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布目 司
野菜茶業研究所
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千葉 直樹
野菜茶業研究所
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諏訪部 圭太
野菜茶業研究所
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諏訪部 圭太
John Innes Centre Department of Crop Genetics
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