ナス3塩基反復マイクロサテライトの単離
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概要
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ナスゲノムライブラリーを3塩基反復配列を用いてスクリーニングし,マイクロサテライト配列を含むクローンを97個単離した.単離したクローンにおいては,(AAC/TTG)nおよび(ACC/TGG)nをモチーフとするマイクロサテライトが全体の84.5%を占めており,83.5%のマイクロサテライトは繰返し回数が7以下だった.マイクロサテライト隣接配列にプライマーを設計し,ナスおよびナス近縁種を用いて多型性を検定したところ,対立遺伝子数はナス品種間では2.1,ナス近縁種では2.9であった.また多型検出頻度はナス品種間では0.31,ナス近縁種間では0.32であり,他の植物に比べて多型性が低かった.ナス品種間で多型を検出したマーカーのほとんどは,繰返し回数が8以上であったが,マイクロサテライトの反復回数と多型検出頻度との間に相関は見られなかった.ナス品種でPCR増幅の確認されたマーカーは,Solanum incanumでもPCR増幅産物が確認された.しかし,他のナス近縁種では,約半数のマーカーのみでPCR増幅産物が確認された.また,ナスF_2集団を用いた多型解析により開発したマイクロサテライトマーカーが共優性に遺伝することを確認した.
- 日本育種学会の論文
- 2003-03-01
著者
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福岡 浩之
農研機構野菜茶研
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福岡 浩之
野菜茶業研究所
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福岡 浩之
野菜茶研
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諏訪部 圭太
野菜茶研
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布目 司
野菜茶業研究所
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諏訪部 圭太
野菜茶業研究所
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大山 暁男
野茶研
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諏訪部 圭太
John Innes Centre Department of Crop Genetics
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大山 暁男
野菜茶業研究所
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大山 暁男
野菜茶業研
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