アズキ種子照射当代での放射線感受性に関する幼苗検定法
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概要
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放射線感受性の指標として一般に照射後の幼苗長の減少率が用いられている。アズキは双子葉植物であるため,型態的な理由から正確な幼苗長の測定が単子葉植物のそれにくらべて困難である。したがって,苗長にかわる簡易で有効な感受性指標を見出すため,アズキ品種アカネタイナゴン,ハヤテショウズおよび宝小豆にそれぞれ0,15,30,45,60kRの5段階種子照射を行ない,初生葉葉面積の減少,初生葉に生ずる葉緑体欠失斑点数の増加および苗長減少などの線量依存性と,それぞれの変動の相関について検定した結果,いずれも線量依存性が高かった。とくに斑点数は測定が容易であり低線量域でも線量との関係が明らかで,アズキを含む双子葉植物の照射線量を決定する上で有効な検定法であった。またアズキの感受性には品種間差が認められた。
- 日本育種学会の論文
- 1980-09-01
著者
-
田中 幸彦
農業技術研究所:放射線育種場
-
平岩 進
東北農業試験場
-
平岩 進
農業技術研究所放射線育種場
-
TANAKA Sachihiko
農業技術研究所
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Tanaka Sachihiko
農業技術研究所:放射線育種場
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