水稲の突然変異誘発に有効な放射線照射方法に関する研究
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概要
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水稲の突然変異誘発に有効な放射線照射の方法を知るために,乾燥休眠種子に対する急照射,発育中の種子(配偶子-胚-休眠完熟種子)の緩照射および発育中の芽(芽の原基-休眠芽)の緩照射を行ない次代に出現する葉緑体変異の頻度,分離比および種類を指標にして検討した結果次のことを明らかにした。1.休眠種子の急照射は変異率が低い上に飽和効果が見られ効率的でない。2.生育中の緩照射は,変異率が高く,単位線量当りの変異率が一定であり,しきい値および飽和効果が見られない。3.発育中の種子の照射は,放射線障害が大きいため,線量に制限を受けるが,発育中の芽の放射線感受性は低くて前者の略2倍の線量に耐え得る。、その結果変異の獲得数は発育中の芽の照射が最も大きく,次いで発育中の種子照射となり,休眠種子照射が最も小さくその比は略9:6:1であった。
- 日本育種学会の論文
- 1966-09-25
著者
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