Calcipotriol (MC903)の生殖・発生毒性試験 (第4報) : ラット皮下投与による周産期および授乳期投与試験

概要

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MC903の6.25,12.5および25 μg/kg/dayを,Slc:SD系ラットの周産期および授乳期に皮下投与し,母動物および出生児(F_1)に及ぼす影響について検討した。1. 母動物では,25 μg/kg群において授乳期間中,摂餌量の減少傾向および体重の増加抑制傾向がみられ,分娩後21日に摂餌量の有意な減少がみられた。いずれの投与群においても一般状態に異常は観察されず,剖検および器官重量にも影響は認められなかった。2. 出生児(F_1)では,25 μg/kg群において哺育期間および離乳後に体重増加抑制が認められた。出生児の出生率,生存率,発育分化,感覚機能・行動・学習の検査,出生児の外表・内臓・骨格検査,さらに出生児の生殖能およびF_2胎児の発生に影響は認められなかった。以上の結果から,本試験条件下におけるMC903の母動物に対する一般毒性学的無毒性量は12.5 μg/kg/day,母動物の生殖毒性学的無毒性量は25 μg/kg/day, また,次世代に及ぼす影響に対する無毒性量は12.5 μg/kg/dayであると推定された。
日本トキシコロジー学会の論文
1996-07-05