Calcipotriol (MC903)のラットを用いた皮下投与による26週間反復投与毒性試験および5週間回復試験
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概要
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MC903の安全性を検討するため,0,0.4,2および10 μg/kg/dayをSlc:SD系雌雄ラットの頸背部皮下に26週間投与した。さらに,2および10 μg/kg/day群について,5週間の回復試験を実施し,以下の結果を得た。1. 死亡例は試験期間を通して,各群の雌雄に認めなかった。一般状態では10 μg/kg群の雄に眼球表面の一部白濁の発生頻度が増加した。2. 体重および摂餌量は,試験期間を通して,雌雄とも対照群とほぼ同様に推移した。10 μg/kg群の雌雄に,摂水量の増加ないし増加傾向を認めた。3. 投与期間終了時に,眼科学的検査で,10 μg/kg群の雌雄に角膜表面の一部混濁の発生頻度が増加した。尿検査で,2 μg/kg群以上の雄に尿中カルシウム排泄量の増加,10 μg/kg群の雄に尿中ナトリウム・クロライド・無機リン排泄量の増加,雌に尿量の減少,雌雄にpHの低下を認めた。血液化学的検査で,2 μg/kg群の雄および10 μg/kg群の雌雄に血中カルシウム濃度の増加,10 μg/kg群の雄に血中ALP活性の上昇を認めた。器官重量で,2 μg/kg群以上の雄に腎臓絶対重量・相対重量の増加,10 μg/kg群の雌雄に副腎絶対重量・相対重量の増加を認めた。病理組織学的検査で,2 μg/kg群以上の雄に角膜・腎臓の鉱質化の発生頻度の増加を認めた。電子顕微鏡検査で,10 μg/kg群の雌雄の腎臓に遠位尿細管上皮細胞の滑面小胞体を主とした小胞体の拡張を認めた。4. 5週間の休薬により,眼球表面の一部白濁,角膜表面の一部混濁および角膜・腎臓の鉱質化は回復しなかった。その他の変化は回復または軽減し,可逆性の変化であった。5. 以上の結果,本試験条件下におけるMC903の無毒性量は,雌雄とも0.4 μg/kg/dayと推定した。
- 1996-07-05
著者
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小野 正博
帝國製薬株式会社研究開発本部
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白川 清美
帝國製薬株式会社 研究開発本部
-
小西 良士
帝國製薬株式会社 研究開発本部
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小西 良士
帝國製薬株式会社
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鈴木 登志郎
株式会社 日本セイギケン総合研究所
-
鈴木 登志郎
株式会社日本セイギケン総合研究所
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北垣 忠温
株式会社日本セイギケン総合研究所
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永田 充宏
帝國製薬株式会社研究開発本部
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小池 嘉秀
株式会社日本セイギケン総合研究所
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