高酸素と低酸素濃度に貯蔵したキュウリ果実における呼吸および抗酸化的要因の変化
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概要
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酸素濃度を5,21(空気),100%で温度5,10,20℃にした修正空気貯蔵(CA)がキュウリ果実の呼吸と抗酸化要因に及ぼす影響を検討した.低温障害の発生は,CA区で抑制され特に100%区で5%区より少なかった.5℃貯蔵キュウリでは,呼吸およびエチレン生成が5%酸素区や空気区より100%酸素区で抑制され続けた.しかし,20℃では5%酸素区や空気区より100%酸素区で呼吸量は高くなった.10℃における100%区の呼吸は,空気区より低く5%区よりは高くなった.酵素的抗酸化要因としてスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)とカタラーゼおよび非酵素的抗酸化要因としてアスコルビン酸とグルタチオン音量の変化を5℃下に貯蔵した果実で検討した.SOD活性は5および100%区で貯蔵1日で一時的に急増した.その後,すべての区で貯蔵5日後に活性が増加した.カタラーゼ活性は空気区では貯蔵5日後に急増し,5および100%区では貯蔵中徐々に増加したが,空気区よりは活性が低かった.また,グルタチオン含量は,貯蔵中すべての区で当初よりやや高くなったが,処理区による差はわずかであった.アスコルビン酸含量は,すべての区で同じように貯蔵中減少し続けた.低温障害の発生は,CA区で抑制され特に100%区で5%より少なかった.
- 2003-11-15
著者
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