ハダニの生活型の社会生物学からの検討
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概要
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ハダニ亜科にみられる様々な生活型を社会生物学的な見方から再検討した結果, ハダニ類の多くが, 多少とも社会性の萌芽と認められるような行動を示すことが判明した。もっとも単純な社会関係は, Eurytetranychiniに観察される卵網であった。Tetranychiniにおいては, 社会関係を反映するとみられる様々な生活型が認められ, さらに, Parasocialすなわち発達した亜社会性がEotetranychusとSchizotetranychusのかなり多くの種に認められると判断された。最後に, ハダニの社会性の進化に関係してきたと考えられる環境, 系統, 生活史および行動の特性について論議した。
- 日本ダニ学会の論文
- 1995-11-25
著者
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