放射線による突然変異無雌蕊稲における小穂の構造の季節的変化

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概要

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筆者らはさきにX線照射処理によりえられた突然変異の一系統である無雌蕊稲の小穂について簡単な紹介を行ない、またその茎葉にみられる外部形態的特性についても報告を行なった。本系統の小穂はすでに報告した通り、雄芯6本まではほぼ正常に形成されるが、その上位に正常な雌芯の形成をみず、小穂軸は引続き側生器官を分化してゆく特性をもっている。また、冬期は低温のためガラス室内では出穂しないが、温度を高めると冬期でも出穂を行ない、終年出穂を続ける特性をもっている。こゝでは小穂の形態形成的な異常について行なった終年の観察結果のうち三つの点について簡単に報告する。なお、こゝに報告する材料は1月から7月までは8月の野外条件に類似の温度条件(36℃)で栽培したもの、8月以降は野外の自然条件下で栽培したものから採取し、観察はすべて解剖顕微鏡下で行なったものである。
日本作物学会の論文
1973-11-30

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