除草剤ベンチオカーブに関する研究 : 第1報ヒエの外部形態におよぼすベンチオカーブの影響

概要

論文の詳細を見る
除草剤ベンチオカーブがヒエの外部形態にいかなる影響をおよぼすかを調べた。夏季, 畑状態でポット栽培(ガラス室内)し, 土壌処理を行なった。得られた結果は次の通りである。1. 従来の報告と同様に葉に, 湾曲, 波状化, 筒状化, 輪状化, よじれその他各種の異常があらわれた。2. さらに, 尖端からの葉の枯死, 葉の密着および癒着, 一枚の葉のラミナジョイントの分離, 葉鞘状の表皮をもつ細く尖鋭な葉の発生, 茎数の増加, 不定根の減少, 出穂異常, 穂の短小化, 小穂の減少と異常小穂の発現など従来の報告にみられなかった新しい現象がみいだされた。3. ヒエの小穂は稔性小花と不稔性小花の2花からなっており, 稔性小花は内外頴各1, 鱗被2, 雄芯 3, 2柱頭をもつ雌芯1からなっており, 不稔性小花は内外頴各1, ときに鱗被を欠くか2鱗被でともに雄雌芯を欠く, 処理個体では不稔性小花の構造に変化がおこり, 内外頴各1のほか鱗被2, 雄芯3の小花や, さらに2柱頭をもつ正常の雌芯1をもつ稔性小花と同様な構造の小花もあらわれ稔実する。結果的には1小穂中に2個の穀粒が形成される場合がある。4. 従来の報告と異なった現象が観察されたのは, 実験条件の相違にもとづくものであろう。5. 上記の諸現象はホルモン系除草剤による異常に類似しており, ベンチオカーブは生長ホルモン的な生長調整作用を示す側面があると考えられる。
1978-12-30

除草剤ベンチオカーブに関する研究 : 第1報ヒエの外部形態におよぼすベンチオカーブの影響

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク

除草剤ベンチオカーブに関する研究 : 第1報 ヒエの外部形態におよぼすベンチオカーブの影響

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク

除草剤ベンチオカーブに関する研究 : 第1報ヒエの外部形態におよぼすベンチオカーブの影響