ホールクロップサイレージ用イネ品種における発芽力の獲得時期と休眠性
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概要
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飼料イネ専用品種を栽培し, 翌年食用品種栽培に戻した場合の漏生に関する基礎資料を得るため, 専用品種の休眠性程度と発芽力の獲得および衰退について検討した.その結果, 供試したいずれの品種においても登熟期の積算平均気温350℃の出穂期後15日程度で発芽がみられるようになり, WCS用イネの収穫時期である糊熟期ではすでに全粒の55〜85%程度が発芽力を獲得しており, 黄熟期では成熟期とほぼ同等の発芽力を獲得していた.また, 休眠の深い品種は休眠覚醒が遅く, 発芽力の衰退も遅いが, 休眠の浅い品種では休眠覚醒が早く, 発芽力の衰退も早かった.このことから, 休眠の浅い「ニシアオバ」のような品種を用いることで漏生の危険性を低くできると考えられた.
- 日本作物学会の論文
- 2005-05-15
著者
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