佐賀県上場地域における早期水稲への堆肥施用と施肥技術 : 第1報 堆肥施用の実態および施用に伴う窒素含量の変化
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概要
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上場とは, 佐賀県の西北部に位置し, 玄界灘に突出した東松浦半島の大部分を占める地帯を指している. この地域は, 県下でも随一の畑作地帯であり, かつ有数の畜産基地となっている. また, この地域における水稲の生産状況は, 水稲作付面積約1,200haのうち98%以上が早期コシヒカリである. 近年, 環境保全型農業への関心の高まりから, 有機物資源としての家畜排泄物の有効利用が注目されており, また水稲においても有機物利用による化学肥料の削減と併せて消費者および生産者ニーズにあった付加価値の高い稲作が要望されており, 当地域においても家畜排泄物の有効利用は大きな課題となっていた. この課題を解決するために, 1996年に肥育牛を主とする家畜由来の堆厩肥(以下, 堆肥と記述)を早期水稲へ利用する方針が, 農協や役場等で構成される地域農業技術者連絡協議会において決定された. しかし, 取り組みを開始するにあたり, 堆肥利用に関する地域の現状把握が不十分であり, また栽培面においても収量や品質に与える影響が懸念された. そこで, まず水稲生産者を対象にしたアンケートによる堆肥利用の実態調査および堆肥施用に伴う本田期間中の窒素発現の調査を行った. 本報ではその成果について報告する.
- 日本作物学会の論文
- 2001-05-15
著者
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