いぐさ育種に関する研究 : 第3報 いぐさ新品種「熊本1号」といぐさ早刈栽培について
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概要
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いぐさ熊本1号は,従来の品種に見られなかった特異的な新規性を有する品種で,その特性に対応した栽培法を取ることによって,その収量ならびに品質において早刈栽培適応性を発揮し,収穫時の労力配分と早刈いくさの品質向上を果たす。加えていぐさ早刈栽培は,イモンガレ病,イグサシンムシカの両主要病虫害からほとんど回避することができ,しかもいぐさ経営農家に端境期手当てをもたらすとともに,跡作水稲は各種省力安定技術の開発された普通期水稲を作付することができる。またその早植適応性は植付時の労力配分を可能とし,機械化適応性を備えていることは時代の要請に適合している。したがって熊本1号の育成は,いぐさ省力問題といぐさ作季移動問題に直接関与して新しいメリットを生み出したもので,今後のいぐさ育種において要望される育種指針と育種指標を表示したことになり,今後同様の特性でより優れた品種出現の端緒を開くことになると思われる。
- 日本作物学会の論文
- 1977-10-10
著者
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北島 昂
熊本県農業試験場
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北島 昂
熊本県農業試験場八代支場
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木下 猛夫
熊本県農業試験場八代支場
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島村 武範
熊本県農業試験場八代支場
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村田 稔
熊本県農業試験場八代支場
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島村 武範
熊本県いぐさ専門技術員
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島村 武範
熊本県農業研究センターい業研究所
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