イグサ栽培の作季移動に関する試験(第一報) : I.植付時期対収穫時期試験
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概要
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この試験は,熊本県におけるイグサ栽培の作季移動の可能性を検討し早晩期栽培法を確立する目的で,イグサの植付時期および収穫時期をずらした場合に,生育収量および品質におよぼす影響を昭和39年〜41年の3ヵ年に亘って試験したもので,次のようなことが判明した。1.生育については,茎長茎数共に刈取時期が遅くなる程増加するが,植付時期による茎長の差はあまりない。2.収量について,収穫時期が同一の場合植付時期が早い程多収でこの早植の効果の傾向は,7月上旬収穫のものまで特に著しい。3.したがって,7月上旬までに収穫する場合は,11月下句植付が良く,7月中句に収穫するものは12月中旬植付が適当である。4.1月上旬植付となったものは,7月下旬に収穫すると良い。5.7月上旬句収穫は,早植により7月中旬収穫に比肩し得るが収穫時の天候の点から問題がある。6.必要とする在ほ期間および積算温度は,おおむね,早期栽培で200日,2,400℃,普通期栽培で210日,2,800℃と推定される。
- 日本作物学会の論文
- 1967-06-30
著者
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木下 猛夫
熊本県農業試験場八代支場
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島村 武範
熊本県農業試験場八代支場
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野上 竜介
退職
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野上 竜介
熊本県農業試験場八代支場
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島村 武範
熊本県いぐさ専門技術員
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島村 武範
熊本県農業研究センターい業研究所
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