陸稲における各種輪作作物の連作障害軽減効果
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概要
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陸稲の連作障害を短期の輪作で回避する目的で,多数の輪作作物について障害軽減効果を検討した。1.連作障害は2年連作では軽い場合もあるが,3年連作では長期連作に近い激しい症状が現れた。2.連作障害は播種後15日で認められ,28日目以後急速に進行し,生育量の抑制がその特徴であった。3.短期輪作の導入効果は認められたが,休閑による障害要因の自然的減耗効果とほぼ同等,同質と見られ,輪作作物導入には,休閑に優る積極的な作用を認め難かった。4.輪作導入効果に作物間差があったが,休閑の効果を著しく上回るものはなく,効果が最大の作物を選んでも,短期輪作による障害回避は困難と考えられた。5.連作によって生じる障害要因は長期間残存すると考えられ,このことも短期輪作では障害軽減効果が不十分になる原因と考えた。6.シストセンチュウは連作に伴って増加し,輪作作物導入で減少したが,連作障害要因としての作用は無いと推定した。
- 日本作物学会の論文
- 1989-12-25
著者
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