水田多年生雑草の根系形成過程の観察

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概要

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主要な水田多年生雑草6草種の根系形成過程と塊茎分布を, 根箱を用い, 水稲との競合条件下で観察, 調査した。1)多年生雑草は水稲と比較して, 草丈の割に根の伸長がよく生育初期の養分競合に関して有利な特性を持つものと推察される。2)ウリカワとオモダカの根系分布を調査した結果, 前者は土壌表層に大部分の根系が存在し, その量は水稲に比較して僅かであるのに対し, 後者はかなりの深さにまで根系が分布して, 水稲の根量は土壌各層とも少なくなっていることから, 水稲に対する主要な雑草害はウリカワでは養分吸収阻害であり, オモダカでは養分吸収阻害と根系発達抑制の両者によるものであることが推定される。3)根系の深い水田多年生雑草は, 塊茎分布も深い傾向を示し, 両者の間には密接な関係のあることが示唆される。
日本作物学会の論文
1983-08-01

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