ライシメータ水田から発生するジメチルサルファイド(DMS)のフラックスの測定
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概要
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大気中の微量のジメチルサルファイド(DMS)を濃縮し、ガスクロマトグラフへ導入する方法を確立した。この方法とチャンバー法を併用し、水田からのDMSフラックスを測定する方法を開発し、これをライシメータ水田に適用した。1)チャンバー法によるフラックスの資料採取時間は15分以内ならばおおむね良好であった。2)DMSフラックスの日変化は、日射量や気温との間に高い正の相関があった。また、DMSフラックスに季節的変化が認められた。フラックスは水稲移植後、水稲の生長とともに増加し、出穂直前に最高に達し、それ以降減少した。また、収穫直後に再び急激に増加する現象が認められた。3)水田からのDMSフラックスの大部分は水稲を経由することがわかった。4)水稲栽培期間の水田からのDMS発生量は、灰色低地土のほうが淡色黒ボク土より多く、常湛区のほうが乾田区より多い傾向があった。しかし、処理間および土壌間の差はきわめて少なかった。DMS発生量は4.1〜6.5 mg S/m^2の範囲にあった。
- 1991-02-05
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