モンモリロナイトおよびハロイサイトの置換性アルミニウムを塩類溶液で抽出する際にみられるカチオン種および濃度の影響

概要

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Al^<3+>を飽和したモンモリロナイトおよびハロイサイトを, KCl・NH_4Cl・NaCl・BaCl_2・CaCl_2・MgCl_2の6種の塩類の, N・N/5・N/25・N/125の4段階の濃度の溶液で抽出し, 抽出液中のAl^<3+>をEDTA法で定量することによって, 各カチオン種の各濃度における置換性Al抽出量を比較した.対照としてAl^<3+>を飽和した強酸型イオン交換樹脂も同様に処理した.対照としたイオン交換樹脂の場合には, 各カチオン種の置換性Al抽出量は全濃度範囲にわたってBa^<2+>>Ca^<2+>>Mg^<2+>>K^+>NH_4^+>Na^+の順序であったが, モンモリロナイトおよびハロイサイトの場合には, N/5以上の高濃度ではK^+・NH_4^+>2価カチオン・Na, それに対してN/25以下の低濃度では, 2価カチオン>K^+・NH_4^+・Na^+であった.したがって, これらの結晶粘土は高濃度ではK^+とNH_4^+をとくによく吸着する傾向があり, そのために置換性Al抽出力が大きいと認められる.しかしこのようなK^+とNH_4^+の結晶粘土に対する特異性はN/25以下の濃度では認められない.謝辞本報告の予備実験を担当された藤沢喜代志君(現・釜石工業高校)に謝意を表する.
1971-08-25