インゲンマメの発育種子および莢におけるジベレリンの変化, 特に発育停止について

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メキシコではインゲンマメはトウモロコシ, コムギと共に三大主食の一つであるが, 発育中の種子の発育停止は, 収量増加にとって重大な障害となっている。品種カカワテを用いて, これら発育停止との関連において発育種子および莢におけるジベレリン(酸性酢酸エチル分画)の変化をしらべた。発育停止種子は全種子の約22%におよぶ。発育種子におけるGA含量は生体重ベースの相対濃度では開花10日後に, また種子1個当りの絶対含量では開日15日目に最高に達し成熟に伴って漸減した。また, 莢においては生体重ベースの相対濃度では開花5日目に最高を示し急減するが, 莢当りの絶対含量では開花15〜20日目に最高に達し成熟に伴って漸減した。再クロマトグラフイの結果から判断すると, 種子と莢のGAの種類には共通するものも勿論存在するであろうが, 異なるものも含まれる様に思われる。発育停止した種子や莢では, 正常に発育しているものに比較してGA活性が著しく低下していることが認められた。これらの結果より, GAはインゲンマメの種子や莢の正常な発育に重要な役割をはたしているものと思われ, 収量増加の障害となっている発育停止の原因追究のためにこの分野の研究が重要であることを示唆した。
1977-09-30

インゲンマメの発育種子および莢におけるジベレリンの変化, 特に発育停止について

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