BPMC の付着分布とトビイロウンカ防除効果
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概要
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BPMCの普通粉剤(RD)およびDL粉剤(DL)を, 市販の30m多口ホース噴頭を用いて生育後期の水田へ散布したところ, DL30A噴頭では基部で多く先端部で少ない平面落下量分布を示し, DMH30A(RD専用)およびDLH30A(DL専用)噴頭では逆に先端部ほど多くなる落下分布を, また吹込グリーン噴頭では中央部で多い山型の落下量分布を示した.垂直面付着量分布は, 平面落下量分布とほぼ同様の傾向を示したが, 変動係数は小さかった.単位平面落下量当りの垂直面付着量は, DLに比べRDのほうが多く付着する傾向が見られた.BPMCの落下量(平面および垂直面)とトビイロウンカ死虫率の間には相関が見られたが, 垂直面付着量と死虫率の間でより高い相関が得られた.また薬量反応直線の勾配はRDのほうがDLより急であった.平均死虫率は, RDが81.6∿84.3%, DLが71.7∿73.1%であった.両粉剤の気中浮遊濃度は, DLに比べRDのほうが2∿3倍高い濃度で, しかも長時間浮遊しており, 薬剤の垂直面付着性や株元に棲息するトビイロウンカ防除においてRDが有利であると思われた.
- 日本農薬学会の論文
- 1987-02-20
著者
-
香口 哲行
広島県農技センター
-
半川 義行
広島県立農業技術センター
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半川 義行
Hiroshima Prefectural Agriculture Research Center
-
香口 哲行
Hiroshima Prefectural Agriculture Research Center
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