煙霧法によって散布された chlorothalonil の付着量の免疫学的測定
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概要
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常温煙霧(NH)および静電式常温煙霧(EF)によるchlorothalonil(TPN)の拡散や葉の表裏への付着効率をイムノアッセイ(IA)キットを用いて検討した.各200m^2のナス栽培施設の中央入口付近に各煙霧機を設置し, 片側2畝中の6地点の上, 中, 下位葉の各表裏を被覆し, 20倍希釈液のダコニール^[○!R]1000(TPN 40%)を1l散布した.翌日各葉から径5cmのディスクを打抜き10mlのメタノールでTPNを抽出し検定試料とした.中位葉の試料はHPLCでも検定した.本(IA)法の結果は97%(80∿113%)の再現性を示した.また本法とHPLCの結果には強い相関関係(r=0.987)が認められ, 本法はHPLCと同等の検出感度(5ng/cm^2)でより迅速・簡便であった.本法を用いて各地点でのTPNの付着量を測定した結果, 葉の表への付着は両煙霧ともに同程度であったが, 裏面ではEFのほうがより多くの付着が認められ, 静電式の効果と考えられた.また本法を用いて両煙霧によるTPNの施設内拡散の程度も調査可能であった.
- 1996-02-20
著者
-
和田 豊
社団法人日本植物防疫協会研究所
-
高橋 義行
Research Institute of Japan Plant Protection Association
-
林 明子
The Graduate School Of Science And Technology Kobe University
-
和田 豊
Research Institute of Japan Plant Protection Association
-
林 明子
Pesticide Research Department, Zen-Noh Agricultural Technical Center
-
梅津 透
Business Development Department, Sceti Co., Ltd.
-
桜井 昭寿
Research Institute of Japan Plant Protection Association
-
梅津 透
Business Development Department Sceti Co. Ltd.
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