土壌から単離したサリチオン分解菌によるフェニトロチオン, パラチオンおよびシアノホスの代謝
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概要
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サリチオンをP-O-アリールおよびP-O-アラルキル結合の開裂, および脱メチル化により分解する3株のAgrobacterium sp.および1株のAcinetobacter sp.は, フェニトロチオン, パラチオンおよびシアノホスのP-O-アリールおよびP-O-アルキル結合の開裂においてほとんど活性を示さないか弱い活性しか示さず, 単離されたサリチオン分解菌が基質特異性の高い分解関連酵素を有していることが認められた.一方, Acinetobacter sp.は, フェニトロチオンおよびパラチオンのニトロ基のアミノ基への還元, およびそれに引き続くアミノ基のアセチル化に弱い活性を示した.また, 3株のAgrobacterium sp.はシアノホスのシアノ基を2段階に加水分解し, シアノホスのアミド体およびカルボキシル体が培養液中に認められた.
- 日本農薬学会の論文
- 1991-02-20
著者
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井藤 和人
Environmental Health Science Laboratory, Sumitomo Chemical Co., Ltd.
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井藤 和人
Environmental Health Science Laboratory Sumitomo Chemical Co., Ltd.
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