土壌中の殺虫剤サリチオン分解菌相の特徴
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概要
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牛久畑地土壌中におけるサリチオン(2-メトキシ-4H-1, 3, 2-ベンゾジオキサホスホリン-2-スルフィド)を分解する細菌, 放線菌および糸状菌の, それぞれに対応する全菌数に対する割合は, サリチオン未処理土壌において, それぞれ14, 44および16%であった.分解菌の中で, Acinetobacter sp. (B-60)は8時間の培養で培地中の10ppmのサリチオンの82%を分解した.この菌の高い脱メチル化活性がその高分解能に寄与していた.比較的高い分解能を示したAgrobacterium sp. (B-7, B-15およびB-17)は, 48時間の培養で51∿62%のサリチオンを分解した.これらの菌は, 他の分解菌と比較して, サリチオンのP-O-アリール結合の開裂において高い活性を有していた.単離された放線菌および糸状菌の中には高分解能を持つ菌は存在しなかった.いずれの分解菌もサリチオンを単一炭素源として利用できなかったが, いくつかの菌はリン源として利用できた.脱メチル化, P-O-アリールおよびP-O-アラルキル結合の開裂が, 単離された土壌微生物によるサリチオンの分解における最初の反応として示された.
- 日本農薬学会の論文
- 1991-02-20
著者
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井藤 和人
Environmental Health Science Laboratory, Sumitomo Chemical Co., Ltd.
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井藤 和人
Environmental Health Science Laboratory Sumitomo Chemical Co., Ltd.
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