ハスモンヨトウ幼虫に対する tralomethrin と deltamethrin の毒性および電気生理学的活性

概要

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ハスモンヨトウ幼虫に対するtralomethrin[(S)-α-cyano-3-phenoxybenzyl (1′RS)-cis-(1R, 3R)-3-(1, 2, 2, 2-tetrabromoethyl)-2, 2-dimethylcyclopropanecarboxylate]の, 注射法, 局所施用法による毒性および電気生理学的方法による神経系に対する活性を調べ, deltamethrin [(S)-α-cyano-3-phenoxybenzyl (1R, 3R)-3-(2, 2-dibromovinyl)-2, 2-dimethylcyclopropanecarboxylate]のそれと比較検討した.注射法では, tralomethrinはdeltamethrinとほぼ同等の活性を示した.しかし, 局所施用法ではtralomethrinの活性はdeltamethrinのそれに比べ著しく弱いものであった.神経筋接合部に対する電気生理学的実験によっても, tralomethrinの活性は微弱であった.観察されたin vivoの活性は, tralomethrinサンプル中のdeltamethrinにより, または昆虫体内においてtralomethrinより変換されたdeltamethrinにより生じたと思われる.
日本農薬学会の論文
1987-05-20