ビアラホス処理ヒエ茎葉のグルタミン合成酵素阻害および遊離アミノ酸量の変動
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
食用ビエ茎葉部から抽出したグルタミン合成酵素(GS)に対して, ビアラホスは0.3∿3mMの範囲では阻害作用を示さなかったが, インタクトの植物に散布処理した場合, 顕著なGS活性の阻害が認められた.一方, ビアラホスの代謝物のL-AMPBはそれらの両方でGS活性を阻害した.したがってビアラホスは植物体内で代謝され, L-AMPBになってGSを阻害したと考えられる.ビアラホスを散布処理した食用ビエ茎葉の遊離アミノ酸量を測定したところ, 15種中12種で増加が認められた.一方, 処理後24∿48時間でグルタミンの顕著な減少が認められた.グルタミンの減少が殺草作用の原因であることが考えられたので, ビアラホスをグルタミンとともに散布処理したところ, ビアラホス単独に比べて体内グルタミン量は増加したが, 殺草作用の強さは変化しなかった.したがって, グルタミンの減少は殺草作用の第一義的な要因ではないと考えられる.
- 日本農薬学会の論文
- 1986-02-20
著者
-
渡辺 哲郎
Pharmaceutical Research Laboratories Meiji Seika Kaisha Ltd.
-
竹松 哲夫
宇都宮大学
-
竹松 哲夫
Weed Control Research Institute Faculty Of Agriculture Utsunomiya University
-
関沢 泰治
玉川大学農化
-
橘 邦隆
Pharmaceutical Research Laboratories Meiji Seika Kaisha Ltd.
-
関沢 泰治
Faculty of Agriculture, Tamagawa University
関連論文
- ジおよびトリ置換フェニル=N-(6-メトキシ-2-ピリジル)-N-メチルカーバメート誘導体の除草活性
- O-アリール=N-アルキル-N-アリールカーバメート誘導体の除草活性
- 2-ナフチル=カーバメート誘導体の除草活性
- 46.アリール カーバメート誘導体の構造と除草活性(その3) (第21回大会研究発表抄録)
- 46 アリール カーバメート誘導体の構造と除草活性(その3)
- 2. アリール カーバメート誘導体の構造と除草活性 (その2)
- 1. アリール カーバメート誘導体の構造と除草活性 (その1)
- 中国黄土高原半乾燥地域の放牧地における植生回復を目的とした雑草の選抜
- Thidiazuronの植物生理活性
- 33 除草剤に対する植物の外部形態反応 (第1報)
- 40 (2-amino-4-methylphosphinobutyryl)-alanylalanineの除草作用 第2報 多年生雑草に対する再生抑制効果
- 23. アオイ植物の生態と防除に関する研究
- 樹園地の雑草木制御をめぐる諸問題
- N-[(R)-2,3-Epoxypropyl]-N-[(R)-α-methylbenzyl]-2,4,6-trimethyl benzenesulfonamide(UY-510)の除草活性
- 4. 水田除草剤TSH-888の作用性 (その1)
- 45 製剤改良による水田雑草防除に関する研究フロアブル剤の簡易水面処理
- 66. ビアラホスの除草作用 : 第3報 薬効の変動要因について
- 中国黄土高原半乾燥地域の放牧地における植生の違いが土砂および水の流出に及ぼす影響
- (11) イネいもち病菌菌体中に存在するイネ体内peroxidase誘導物質の化学組成 (昭和59年度 日本植物病理学会大会講演要旨)
- (157) プロベナゾール処理 : いもち病菌接種イネから分離した抗菌物質A (昭和57年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- 農学における実験 : (極大から極微)その 2
- 農学における実験(その 1) : 極大から極微
- 植物ホルモンを基盤とする農耕地雑草選択制御研究への道のり
- 21世紀に向けて, 雑草学, 雑草防除学の課題
- ビアラホス処理植物におけるアンモニア蓄積
- ビアラホス処理ヒエ茎葉のグルタミン合成酵素阻害および遊離アミノ酸量の変動
- 世界の農耕地雑草研究
- 20 ビアラホスの除草作用 : 第5報 他剤との混合効果について
- 微生物代謝産物の除草剤としての利用--放線菌の培養液から見いだされたビアラホス・グルタミン合成酵素に作用点(今日の話題)
- 33 (2-amino-4-methylphosphinobutyryl)-alanylalanineによる
- 31. 茎葉処理型薬害軽減剤Octamethylenecliamine(OM)の作用性 : (その2) 除草活性物質CD類縁体に対する効果
- 37. N-置換フェニルカルバモイルアミノ酸誘導体の除草活性。
- 36. アリールチオー及びアラルキルチオーカルボニルアミノ酸誘導体の除草活性
- 30. MS-8の除草作用特性
- 29. ナフトキノン系化合物の植物活性
- 12 除草性物質の第一次Screaningとその問題点
- 57 コナギ種子の発芽にたいするイネ幼植物の促進作用
- これからの除草剤研究開発
- 13. エチレン発生物質の植物生理活性(第二報)新規エチレン発生物質の各種植物に対する生理作用
- わが国における農林業の諸問題と除草剤
- 除草剤開発の諸経験
- 植物生長物質の検索とRaphanus test法
- 2,3-Dicyano-5-propylamino-6-(3-chlorophenyl) pyrazine の除草作用に関する研究 / 第2報 土壌中の挙動
- 2,3-Dicyano-5-propylamino-6-(3-chlorophenyl)Pyrazineの除草作用に関する研究 : 第1報 選択殺草性及び色素生成阻害作用
- 26 新しい選択白化除草剤(K-503)に関する研究(予報)
- 茎葉処理型薬害軽減剤 0ctamethylenediamine(OM)に関する研究 : 第5報 OMの水耕処理効果と薬害軽減作用機構の想定
- 45 新規酸アミド系小麦用除草剤の研究
- α-Choloro-N-(3-methoxy-2-thienyl)methyl-2',6'-dimethylacetanilide, NSK-850の除草作用特性
- 新規α-クロロアセトアニリド系化合物の化学構造と除草活性
- いもち病菌感染イネ葉における宿主防御機構に関与する酵素の活性化についての動力学的研究
- イネいもち病菌体中に存在するイネ体内 peroxidase 誘導物質
- (41) イネいもち病菌中に存在する抵抗性誘導物質 : 第3報 抵抗性関連諸酵素の活性増加および抗菌性物質の誘導 (夏季関東部会講演要旨)
- 植物ホルモン類処理のイネ葉のパーオキシダーゼ活性といもち病発病に及ぼす影響
- (182) いもち病防除剤の効果に及ぼす植物ホルモン類の影響 (昭和56年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (84) イネいもち病菌中に含まれるイネパーオキシダーゼ誘導因子の諸性状 (昭和56年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (14) いもち病菌中に含まれるイネのパーオキシダーゼ産生を誘導する因子 (昭和55年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (12) 植物ホルモン処理によるイネのパーオキシダーゼ活性の増加 (秋季関東部会講演要旨)
- (134) オリゼメート処理イネのフェノール代謝系酵素活性について (昭和54年度 日本植物病理学会大会講演要旨)
- 数種水田除草剤におけるフロアブル剤と粒剤の除草効果に及ぼす土壌の種類,湛水深, 漏水および温度の影響
- 84 フロアブル剤による水田雑草防除 (4)
- 34. ハマスゲに対するTFP・glyphosate混合剤の効果
- 42. TFPおよびその混合剤の多年年雑草に対する雑草性
- 27. ハマスゲに対するSK-23, glyphosateおよびTFPとglyphosateの混用の効果
- 茎葉処理型薬害軽減剤 Octamethylenediamine(OM)に関する研究 : 第3報 オーキシン型除草剤,特にchlorambenによるダイズ屈曲害に対するOMの効果
- ナプロアニリドのイネおよびウリカワの葉片による酵素的加水分解
- ナプロアニリドの数種の植物における吸収および吸収に及ぼす他除草剤の影響
- プロパニルの殺草活性に及ぼす界面活性剤の影響
- 52 除草剤と界面活性剤の共力効果と界面活性剤の特性の関係
- 27. Dithiocarbamateの植物生理活性に関する基礎研究 : 第一報 Vapamの休眠覚醒〜殺種子作用
- 47 ピラジン系化合物K503のクロロフィル形成阻害作用
- 36 選択白化型除草剤(K-503)の生理作用
- 5 コウライシバとノシバの生育に及ぼすシマジン、アシュラム、ペンディメタリンおよびプロナマイドの影響 (初夏処理の場合)
- アミノ酸系化合物の除草活性 : 第4報 3-(3,4-Dichlorophenyl)-1methyl dihydrouracil (DCMD) の除草作用特性
- アミノ酸系化合物の除草活性 : 第3報 1-アルキル-3-(置換フェニル)ジヒドロウラシルおよびその他のアミノ酸誘導体の除草活性
- アミノ酸系化合物の除草活性 : 第2報 N-置換フェニルカルバモイルアミノ酸誘導体の除草活性
- アミノ酸系化合物の除草活性 : 第1報 チオカルボニルアミノ酸誘導体の除草活性
- 除草活性物質N-置換フェニルカルバモイルβ-アラニン誘導体の構造活性相関
- 茎葉処理型薬害軽減剤 Octamethylenediamine(OM)に関する研究 : 第2報 除草活性物質N-(3,4-dichlorophenylcarbamoyl)-N-methyl glycine・H_2O(CD)及びCD類縁体に対するOMの効果
- 茎葉処理型薬害軽減剤 Octamethylenediamine(OM)に関する研究 : 第1報 除草活性物質N-(3,4-dichlorophenylcarbamoyl)-N-methyl glycine・H_2O(CD)に対するアミン系化合物の効果
- 39. 除草活性物質N-(3,4-clichleiophenglcurbamoyl)-N-melhyl-glycinlの薬害軽減剤
- 38. 除草活性物質N-(3,4-clichleiophenglcurbamoyl)-N-melhyl-glycinlの除草作用特性
- 3-Phenoxypyridazine系化合物のオーキシン阻害作用
- 30 ビアラホスの除草作用 : 第4報 植物による吸収・移行について
- 37 芝生地の特殊雑草の選択防除に関する研究
- 水田除草剤ピリプチガルブの殺草特性,薬害および土壌中の移動性
- 植物ホルモン類とイネいもち病抵抗性の関連について
- (11) 植物ホルモン類とイネいもち病発病との関連について (秋季関東部会講演要旨)
- 除草剤に対する界面活性剤の共力効果
- Yellow Nutsedge(Cyperus esculentus)の個生態に関する研究
- ピリブチカルブフロアブルおよび粒剤の除草効果と薬害に及ぼす変動要因
- 14 ナズナ種子の発芽に及ぼす数種植物生長調節剤の影響
- 殺菌剤プロベナゾールの作用機構に関する研究
- ブラジルの農業と田畑の雑草
- 除草剤による耕地雑草の綜合防除環 (第115回 講演会)
- 栃木県下に於ける夏期雜草の量的分布に関する研究 (II)
- 栃木縣下に於ける夏期雜草の量的分布に關する研究 (I)
- 67. (2-amino-4-methylphosphinobutyryl)-alanylalanine の除草作用 : 第1報
- 雑草防除学確立を目指す農耕地雑草とその制御の基礎的研究--Raphanus Testとその展開(学術研究の動向)
- 西ヨ-ロッパの農耕地雑草
- 台湾の農業と農耕地雑草