アンヒドロソルビット型界面活性剤の殺ダニ作用
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概要
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抵抗性発現のない殺ダニ剤の開発を目的として, アンヒドロソルビット型界面活性剤の殺ダニ作用を検討した.アンヒドロソルビット型界面活性剤は, ハダニの成虫に対しては有効であったが, 卵に対しては効果は弱かった.界面活性剤の化学構造と防除効果については, アルキル基の炭素数との間には一定の関係は見いだせなかった.酸化エチレンについては付加モル数が少ないほど高い防除効果が得られた.HLBについては, 殺虫率ではHLB6∿8で最高となったが, 殺卵率ではHLBが低いほど高くなった.表面張力や接触角は防除効果と関係なかった.ハダニ表皮への界面活性剤の付着は, 高濃度, 致適HLBで良好であり, 防除効果と界面活性剤のハダニ表皮への付着状態の間に深い関係のあることが示された.またアンヒドロソルビット型界面活性剤がきわめて毒性の低い物質であることから, 作用機作については界面活性剤の付着による窒息死であると推論した.
- 1985-11-20
著者
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