円ドルレートティックデータの週次フラクタル次元
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概要
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円ドル相場における提示価格のティックデータを用いて,週毎のフラクタル次元を計測する.時間尺度(スケール)として1分間隔のサンプリングによる実時間と価格提示毎に時間を進めるティック時間の2通りについて,それぞれによる次元を比較した.主な結果は以下の通りである.週次のフラクタル次元は,時期によって変動する.ボラティリティの高い時期に価格時系列の自己相似性が強くなる傾向がある.実時間で観測した場合,ティック時間で観測した場合に比べて価格系列は強い自己相似性を示す.測定される次元は,どちらの時間を用いても次元が1.5を上回る,反持続的な性質がみられる.ティック時間の場合に反持続性がより強くみられるが,週毎の2つの次元の変動はほぼ同調しているため,次元の差はほぼ一定である.
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