取引費用と目標時点を考慮した出来高・流動性の分析
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概要
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投機的市場において,取引回数に比例する費用が出来高・流動性に与える影響を離散時間モデルで分析する。とくに予想価格系列の投資家間の差と予想価格系列から決定される目標時点に注目する。需給均衡から価格を決定し,流動性は超過需要曲線の市場価格近傍の局所的傾きとする。予想価格の差異による出来高・流動性が,取引費用の関数として結びつくことを示した。また,取引費用を通じて前時点の持ち高が,出来高・流動性に与える影響を考察した。取引費用で粗視化した価格変動により,ポジション変更としての出来高について,取引費用との関係を例示した。さらに,熊谷(1999)で提案された,目標時点を外生的に与えずに,各投資家が予想価格系列に基づいて決定するモデルを用いたシミュレーションで,現実的な取引費用と出来高・流動性の関係を示した。
- 2000-02-25
著者
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