石狩湾上における帯状雲の三次元風速場と発達過程 : 1992年1月31日の事例解説

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概要

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1992年の冬,北海道石狩湾では初めて,湾内全域をカバーする3台のドップラレーダーによる観測が行われ,降雪雲内の三次元風速場が明らかになった。この中で顕著な帯状雲が現れた事例について解析したところ,以下の結果が得られた。1)陸風が主に浜益付近から西方海上に流れ出し,北西からの季節風と衝突して陸風前線を形成する。 2)北西季節風は陸風前線で上昇し,東からの陸風の流れの上を越えた後下降する。 3)陸風前線の西側にも新しいエコーを発生させるメカニズムがある。 4)帯状エコーは幾つかのセルによって構成され,これらは北西季節風によって流されている。しかし陸風前線ではセルが次々に発生するため,帯状エコーは陸風前線に対して一定の位置関係を保っており,その結果帯状エコーは一般場の風に流されずにゆっくりと移動する。結果の4)は過去の研究の結果と一致している。
北海道大学の論文

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