食道切開下に粘膜側から切除しえた頚部食道血管腫の1例
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概要
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食道血管腫の報告例は少なくまれな疾患である. 症例は53歳の男性, 主訴はなく職場検診で食道透視上, 頚部食道右壁に 26x13mm の円形透亮像を指摘された. 食道内視鏡では, 上切歯列より 22cm の頚部食道右壁に青色調の柔らかい腫瘍を認め, 超音波内視鏡の所見と合わせ食道血管腫と診断した. 手術は全麻下に左頚部に皮膚切開を加え頚部食道にいたった. 腫瘍の反対側の正常食道部を切開しその反対側の病変部を周囲の正常粘膜を含めて切除した. 切除後の粘膜は縫合せず, 反対側の切開は層々に閉鎖した. 縫合不全, 狭窄などなく術後経過は良好であった. 組織学的には, 静脈性血管腫と診断された. 本術式は簡便かつ安全であり, 食道血管腫をはじめとする主に粘膜下層に存在する良性の腫瘍に対しても推奨されるものと思われる.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 1993-04-01
著者
-
安井 弥
広島大学分子病理
-
峠 哲哉
広島大学原爆放射線医科学研究所腫瘍外科
-
峠 哲哉
広島大学原医研腫瘍外科
-
山下 芳典
広島大学原爆放射線医科学研究所外科
-
平井 敏弘
広島大学原医研腫瘍外科
-
安井 弥
広島大学原医研第1病理
-
向田 秀則
広島大学原医研外科
-
岩田 尚士
広島大学原医研外科
-
佐伯 修三
広島大学原医研外科
-
吉本 晃宏
広島大学原医研外科
-
島本 丈裕
広島大学原医研第1内科
-
岩田 尚士
広島大学原爆放射能医学研究所腫瘍外科
-
岩田 尚士
広島大学原爆放射能医学研究所
-
吉本 晃宏
広島大学原爆放射能医学研究所腫瘍外科
-
山下 芳典
広島大学原爆放射線医科学研究所 腫瘍外科
-
島本 丈裕
広島大学医学部第一内科
-
峠 哲哉
広島大学原医研外科
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