膵頭部領域癌に対する膵頭・十二指腸切除術 : とくに臨床検査より見た残存膵の機能について
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概要
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膵頭十二指腸切除を行った25症例について, 手術成績および残存膵の機能と組織学的所見との関係を検討した. Wipple 変法9例, child 変法15例, 膵全摘出1例で, 最近の13例に対しては空腸係蹄を用いた child 変法により消化管を再建した. 術後1ヶ月以内の死亡は4例 (16.0%) であったが, child 変法を用いるようになり, 手術死亡は7.7%に減少した. 術後半年から7年6ヶ月の追跡調査では, A/G比の軽度低下, アルカリホスファターゼの中等度上昇を認めたが, 全身状態, 肝機能は良好であった. 脂肪吸収および耐糖試験による残存膵内・外分泌能は膵組織の線維化と密接な相関関係を有し, 線維化が増強するにつれて, 残存膵機能は低下した.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 1978-07-01
著者
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江里 健輔
山口大学第1外科
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守田 信義
山口大学第1外科
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宮下 洋
山口大学第1外科
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八牧 力雄
山口大学第一外科
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森 文樹
山口大学第1外科
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八牧 力雄
山口大第一外科
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宮下 洋
社会保険徳山中央病院 外科
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