選択的動脈内セクレチン注入法によりガストリノーマを完全切除しえた1例
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概要
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ガストリノーマの全摘出を行うためには,たとえどんなに微小な腫瘍でも,術前に正しい局在診断を行わなければならない.従来の方法では,その局在診断率は60%以下であったが,選択的動脈内セクレチン注入法(selective arterial secretin injection test:以下SASI test)により,腫瘍の支配動脈の同定が行えるようになり,これによって微小な腫瘍の全摘出が可能となった.今回,従来の方法では局在診断が不可能でガストリノーマの全摘出ができなかったZollinger-Ellison症候群(以下ZES)に対し,SASI testにより,腫瘍の支配動脈の同定を行い,ガストリノーマを完全切除しえた症例を経験したので報告する.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 1989-09-01
著者
-
今村 正之
京都大学医学研究科腫瘍外科
-
戸部 隆吉
京都大学医学部第1外科
-
高橋 清之
京都大学医療短期大学部
-
柴田 信博
西宮市立中央病院外科
-
野口 貞夫
西宮市立中央病院外科
-
柴田 信博
野崎徳州会病院
-
渡瀬 誠
西宮市立中央病院外科
-
高橋 清之
京都大学医療技術短期大学部
-
高橋 清之
京都大学医学部第二病理
-
野口 貞夫
大阪胃癌化学療法研究会
-
高橋 清之
京都大学医学部中央検査部病理
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