レジノイド砥石片の曲げクリープ特性 : 熱間重研削の基礎的研究

概要

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鉄鋼傷取り重研削における省エネルギーの見地から, 熱間粗圧延された鋼片を, 常温に冷却することなく熱間のままで傷取りを行う, いわゆる高温研削に強い関心が寄せられている。言うまでもなくここでは砥石の高温強度が問題となるが, そこで本研究は厚さ5mm, 幅10mmのAおよびNZレジノイド砥石片の曲げクリープについて試験した, 得られた結果をまとめると次のようである。(1)砥石にもクリープ現象が存在し, 200℃以下ではクリープ速度は低いが, 250℃あたりから急に上昇する。一方, 結合剤単味のクリープはやや低い200℃あたりから急に顕著となる。(2)定常クリープ速度の応力依存性は概して小さいが, ある臨界応力を越えると急に大きくなる。この臨界応力は温度の上昇につれ低くなる。(3)クリープに及ぼす砥粒と結合度の影響は比較的大きく, これに対し粒度と組織の影響は小さい.(4)NZ砥石はA砥石に比べクリープ抵抗はかなり高い。このことは静的強度においても同じである。(5)NZ砥石におけるこのような高いクリープ強度は本砥石における優れた砥粒一結合剤間の融着性に起因すると思われる。
1980-11-05