結核性胸壁膿瘍10例の検討
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概要
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1990年1月から1999年6月の間に経験した結核性胸壁膿瘍10例につき検討した.性別は男性7例女性3例で, 1例は活動性肺結核に合併したものであり, 肺結核の既往歴を3例に認めた.膿瘍の内容より結核菌が検出されたのは9例であった.胸部CT像では皮下に卵円形の内部構造不均一な陰影とその周囲の胸膜および肋間筋の肥厚が特徴的な所見であった.外科療法が全例に対し合併症なく施行されたが, 2例において再発があり再手術を要した.本疾患は臨床所見と胸部CT像にて充分術前診断が可能であり, 更に膿瘍の穿刺内容に結核菌が検出されれば確定診断が得られる.近年肺結核の羅患率の減少が鈍化しやや増加する傾向もみられることから本疾患は今後も発生し得る胸壁疾患である.
- 1999-11-15
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