血気胸を契機に発見された原発性肺癌の一例
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概要
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症例は46歳男性,胸痛を自覚し受診.胸部X-pにて右血気胸と診断,胸腔ドレーンを挿入したところ,1200mlの暗血性胸水の流出を認めた.胸部X-p,胸部CTにて右上葉に結節影を認めた.血気胸に対し胸腔鏡下手術を行った.壁側胸膜に古い出血点を確認,肺尖部のブラの直下に径1.5cmの結節性の腫瘍を認め,腫瘍も含む右肺尖部分切除術を施行した.術後病理組織検査にて大細胞癌の診断となり,初回手術2週後に開胸にて右上葉切除術を施行した.術後Vindesine (YDS), Cisplatin (CDDP)による化学療法を2クール施行.術後1年10ヵ月経過した現在再発徴候なく健在である.血気胸を契機に原発性肺癌が発見される例はまれである.肺癌に合併する気胸に関して若干の文献的考察を加えて報告する.
- 特定非営利活動法人日本呼吸器外科学会の論文
- 2004-03-15
著者
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加藤 紘之
斗南病院消化器病センター外科
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加藤 紘之
北海道大学大学院医学研究科腫瘍外科
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加藤 紘之
北海道大学大学院癌医学専攻 癌制御医学講座腫瘍外科学分野
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川村 健
小樽協会病院外科
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川村 健
北海道社会事業協会小樽病院 外科
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金古 裕之
市立釧路総合病院外科
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奥芝 知郎
小樽協会病院外科
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奥芝 知郎
北海道社会事業協会小樽病院外科
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直江 和彦
北海道社会事業協会小樽病院外科
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奥芝 知郎
北海道社会事業協会小樽病院 外科
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高野 真吾
北海道社会事業協会小樽病院外科
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金古 裕之
北海道社会事業協会小樽病院外科
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加藤 紘之
北海道大学
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