脳外科的疾患に対するBarbiturate療法の経験,特にその有用性と限界
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概要
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脳保護と, 脳浮腫による頭蓋内圧亢進の予防・治療を目的に, 16例の頭蓋内疾息に対してbarbiturate治療を施行した. 予防的投与群6例の転帰は良好であった. 積極的な減圧法としてbarbiturate療法を開始したグループのうち早期からのbarbiturateの使用は好結果をもたらした. しかし脳の不可逆的変化が進行していると思われる症例の予後は不良で, このうち頭蓋内圧が40mmHg以上を示す症例は全例死亡した. また一次性脳損傷部の脳保護を目的としたbarbiturate療法は無効であった. 脳保護剤, 脳庄降下剤としてのbarbiturateの有用性と限界を検討した.(1987年2月16日 受付)
- 産業医科大学学会の論文
- 1987-06-01
著者
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